プレゼンの際に留意すべき8つの項目「IKPOPECE(イクポぺス)」とは #89

プレゼンテーション

今回はプレゼンをする際に留意すべき8つの項目「IKPOPECE」という話しをします

 どんな仕事をするにしてもお客さんや上司に対し何かの説明や提案をしなければならないケースは付いて回ります。それらをプレゼンと呼ぶのかは意見が分かれるかもしれませんが、いずれにしても仕事をしていればプレゼンに類することをしなければいけない機会は数多くあるので、プレゼン上手(説明上手)であることに越したことはありません。そこで、今回はプレゼンをする際に留意すべき8つの項目「IKPOPECE(イクポぺス)」という話しをします。

プレゼンの際に留意すべき8つの項目「IKPOPECE(イクポぺス)」とは?

 プレゼンをする際に留意して欲しい項目が8つあり、その8つの項目の頭文字が「IKPOPECE」なのですが、最初に概要を箇条書きすると次のとおりです。

◆プレゼンをする際は次の8つの項目を意識して作戦を考えると良いこと
◆その8つの項目の頭文字が「IKPOPECE」
◆「IKPOPECE」とは具体的に次の項目を指す。
  IInterest
  Kknowledge
  PPurpose
  OOutline
  PPoint
  EExample
  CConnections
  EExtensions
◆「IKPOPECE」は私の造語で私はこれを「イクポぺス」と呼んでいます。
◆「IKPOPECE」は、犬塚壮志氏の著書「頭のいい説明は型で決まる」で提唱されている「IKPOLET法」と学習評価モデルの「ICEアプローチ」を参考に考案しました。

 以上をベースに今回の記事で言いたいことを要約すると次のようになります。

 どんなタイプのプレゼンでも「IKPOPECE」という8つの項目を考慮して作戦を練っておくことをお勧めしたいというのが今回の記事で伝えたかったことです。
 なお、今回紹介した「IKPOPECE」は、「頭のいい説明は型で決まる」(犬塚壮志)で提唱されている「IKPOLET法」をベースにしています。この「IKPOLET法」はとても参考になるので以下で紹介しておきます。

【ご参考】犬塚壮志氏が提唱する説明の型「IKPOLET法」

 上述したように今回紹介したプレゼンで留意すべき8つの項目、すなわち「IKPOPECE」は、犬塚壮志氏が自著「頭のいい説明は型で決まる」の中で提唱している説明の型「IKPOLET法」をヒントにしています。犬塚壮志氏は元駿台予備学校化学科の人気講師だった方で、現在は企業向け研修講師などでご活躍中です。その犬塚氏が長年の経験の中から編み出した独自の説明術が「IKPOLET法」です。
 「IKPOLET法」の詳細を知りたい方は犬塚氏の著書「頭のいい説明は型で決まる」をぜひお読みいただきたいのですが、ここでは参考としてそのエッセンスをご紹介しておきます。
 「IKPOLET法」というのは次の7つのステップからなる説明方法であり、「IKPOLET」という言葉は各ステップの英語の頭文字になります。
  Step1 興味をひく(Interest)
  Step2 聴き手の持っている知識や認識にアクセスする(Knowledge)
  Step3 目的を示す(Purpose)
  Step4 大枠を見せる(Outline)
  Step5 つなげる(Link)
  Step6 具体化、事例、証拠を示す(Embodiment、Example、Evidence)
  Step7 転移させる(Transfer)

 「IKPOLET法」については、もう少し具体的な説明が下記ネット記事にコンパクトにまとまっています。併せて紹介しておきます。

 ところで、犬塚氏の提唱する「IKPOLET(イクポレット)法」のままでも良かったのですが、私自身は「Step5 つなげる(Link)」と「Step7 転移させる(Transfer)」については学習評価モデル「ICEアプローチ」の2番目の「C:Connections」と3番目の「E:Extensions」とした方が納得感があると考えています。そのため、この2つは置き換えて利用しています。なお「ICEアプローチ」については第53回目記事(学習評価のための「ICEモデル」は仕事でも大いに参考になる)で書きましたのでご参照ください。
 いずれにしても、犬塚氏の提唱する「IKPOLET(イクポレット)法」と私の「IKPOPECE」との関係を整理すると次のようになります。

 なおご参考ですが、「⑤ポイント」に関しては第44回目記事(説明・プレゼンで使える4つのフレームワーク)でも関連した内容を書きました。ご関心があればぜひお読みください。

 犬塚氏が提唱する「IKPOLET法」にしろ、私が活用している「IKPOPECE」にしろ、プレゼンをする際に少しでも皆様のお役に立てば嬉しいです。

今回のまとめ

◆プレゼンをする際には次の8つの項目、すなわち「IKPOPECE」を意識して作戦を考えると良い

おすすめ図書

「東大院生が7つの型で教える 神わかり! 頭のいい説明力」(犬塚壮志)

 記事本文でもご紹介した説明の型「IKPOLET法」について詳細に説明されている本です。もともと本書は「東大院生が開発! 頭のいい説明は型で決まる」という単行本として出版されたものですが、改題し加筆・修正のうえ文庫本としても出版されています。内容的には単行本で読んでも文庫本で読んでも大差ないので、どちらを読んでも構いません。
 この本では、分かりやすい説明をするために説明者に求められるのは頭のよさとか才能とかではなく、単に説明スキルを身につけているかどうかということを教えてくれます。著者が長年の実践経験などから導き出した説明の方法論は一度理解してしまえば誰でも活用可能です。本来であればこのようなノウハウを義務教育においてきちんとしたカリキュラムの一環で学ぶ機会があれば一番いいのですが、おそらく現状は、各自が説明上手な人のやり方を見てそれを盗み応用するといった形で身につけていると考えられます。それをこの本一冊を買って学べば、本代と読む時間だけで著者の豊富な経験とノウハウが手に入るわけで、そう考えるとお値打ちです。学生さんや新社会人など若い方にぜひ読んでもらいたい1冊です。

Bitly
ハットさん
ハットさん

同じテーマでプレゼンするにしても、聴衆・読者の興味や知識レベルによって作戦が大きく変わります。そのためプレゼンでは、事前に聴衆・読者に関する情報を集めておくことがとても重要です。

タイトルとURLをコピーしました